バイト奮闘記②バイトの経験で身につくスキル「製造工場編」

どうも、わかたけです。

 

以前もお話しましたが、僕は色々な業種のバイトを経験しました。

そんな中で、一番キツかった仕事は製造工場でのバイトだったと思います。身体がキツイというよりも、精神的に疲れると言った方が正しいかもしれません。

 

今回は、そんな製造工場で働いていた時のお話です。

 

製造工場での仕事

その工場で作っていたものは、建築材料全般です。僕の担当していたラインはフローリング材。完成したフローリング材を梱包していくのが、その時の仕事でした。

大きな工場でしたので、各工程で請負業者が入って、作業を担当するシステムでした。僕もその一つの請負業者にバイトとして入ったのです。

時給は900円、その当時としては普通の相場って感じ。工場内にある請負業者の事務所で面接を受けたのですが、面接をしてくれた社長が、ものすごく良い人で…和やかな面接でした。

その場で合格を告げられ、そのままどんな仕事か見ていって…との事。その足で現場見学へ向かいました。

 

そこで見たのは、巨大な工場で次々と製造されている建築材料。フローリングはもちろん、何かの壁みたいなものや、見たことがないモノまで、休むことなく次々と生産されていきます。

 

もう、まさに社会見学状態!!今まで見たことがない光景に、僕は目をキラキラさせて見学しました。そして、これから僕が働く現場に着くとラインが動いているので当然作業しています。

 

製品として出来上がったフローリング材が積み重ねられています。フローリング材の大きさは、だいたい縦に150㎝、横に30㎝薄さが一枚2㎝ほど。

 

そのフローリングを職人の雰囲気を持ったおっちゃんが二人黙々と梱包しています。とりあえず、職人A、Bとしましょう。

このABの動きがスゴイ!!一糸乱れぬ とはまさにこの事。完成したフローリングは、50枚で一山になっているのですが、これを5枚ずつ段ボールで梱包していきます。フローリングを5枚、時計周りで少しスライドさせます。これで両手で持てるようになるので、隣の台に置きます。

 

段ボールのカバーを持ち、職人Aがフローリングを少し持ち上げ段ボールのカバーを側面に当てて折り曲げていきます。同じように職人Bも同じ作業を繰り返します。そして、最後にPPバンドと呼ばれるビニールの紐を機械で巻いていくと完成です。梱包完了したフローリングは、ローラーの上を転がりバイトCの元へ。

バイトCは、そのフローリングをパレットと呼ばれる運送用の板の上に積み上げていきます。

 

職人ABの動きは、本当に一つの無駄もない動きで、思わず見とれてしまうぐらいでした。リズムも本当に良くて、板を置いた時の音が、全く一定のリズムを刻みます。

 

パン(フローリングを移動して置いた時の音)、パン(段ボールを巻いて置いた時の音)、パン(繰り返し)、ギューン(PPバンドの音)、ゴロゴロー(ローラー転がる音)これが一連の動作音です。

 

ちなみに、一回目のパンの後に五枚減ったフローリングの山は、機械で五枚分せりあがります。作業する高さが一定になるようにですね。この時の音は、プシューです。

なので、パン、プシュー、パン、パン、ギューン、ゴロゴローです。

もう、本当に機械が一連の動作をやっているがの如く、リズムが崩れません。

あっけにとられている僕を見ながら、社長が明日から宜しくね。と、笑っていました。

 

実戦開始

 

バイト初日は、とりあえずバイトCと一緒に全体の流れを覚える事から始まりました。バイトDの誕生です。

1週間も働くと、だいたいの流れをや仕事に必要な道具の場所や名前は覚えられました。1週間を過ぎた頃でしょうか。昼の休憩前に職人Aが声をかけてきました。

 

飯食ったら、ここに来い。練習付き合ってやる。

おお?早くね?もう、そのパートをやらしてもらえるの?

 

ランチをささっと済ませ、早速練習開始です。

見よう見まねで、梱包を進めますが…全然できません。最初の五枚のフローリングをスライドさせる所、枚数が把握出来ません。枚数の感覚がわからないので、フローリングを両手で持てない。横の台に乗せるのが遅れる。焦って段ボールが手から落としてしまう…もう、グタグタでした。

 

音が、パン、プシュー………パン、パン……ギューン、ゴロゴローって感じです。

 

そして気づけば、あっという間に休憩が終わっていたのでした。

それからは、昼の休憩の度に練習しました。職人Aは、日頃無愛想で話ずらいオーラを放っているのですが、嫌な顔一つせず自分の休憩が少なくなるのに、僕の練習に付き合ってくれました。

 

1週間も練習すると、パン、プシュー…パン、パン、ギューン、ゴロゴローとなり、2週間もするとパン、プシュー、パン、パン、ギューン、ゴロゴローとなりました。

職人Aは、もう大丈夫と言ってくれました。2週間も休憩を削って練習に付き合ってくれたので、本当に師匠のような存在の職人Aの言葉は、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。

 

製造工場バイトその後

さて、そんな工場バイトですが、結局3ヵ月でこの仕事をやめることになります。

それは何故か?……あまりにも単調過ぎる仕事が、どうしても僕は合いませんでした(泣)

社長や、職人Aがあまりにいい人だったので3ヶ月もった感じです。人間関係が普通の職場ならばおそらく一ヶ月で辞めていたかもしれません。

 

最初は、あんなに時間も忘れてのめり込んだパン、プシュー、パン、パン、ギューン、ゴロゴローがどんどん僕の集中力を奪い、睡魔を呼び込んできました。特に僕は夜勤担当だったので、その破壊力は恐ろしいものがありました。

 

自分の中で、もうこの仕事してる意味が分からない……仕事行きたくない。がMAXななった時に、社長に謝り仕事をやめました。

 

僕の人生で3ヶ月という短いスパンで辞めた仕事は、契約期間満了の仕事以外ではこれだけです。それほど、僕には合わなかった仕事だといえます。

 

製造工場バイトまとめ

おそらく、今の時代ならば僕がやっていた梱包等は、機械で全自動のパートになっていると思います。

ですが、それ以外の工程で今も人の手を使っている部分で働こうと思う方は、一人で黙々と同じことをやっていても、へっちゃらだ……って人じゃないと、かなりキツイと思います。

逆にこれをこなせる人は、職人として大成される才能があるかもしれませんよ。

 

この仕事で僕が得たスキルは……フローリングの良し悪しが分かるようになった事ですw

工場で扱っている製品の知識は、詳しくなる可能性があるかもしれませんね。自分の好きな事が関係ある製品を作ってたりすると、ちょっと楽しくなるかも…。

 

では、また。わかたけでした。